苦労して歩いた先に見える雄大な自然。
遥か先に見えていた美しいMt. Assiniboineに近づいていく。
目の前に迫る勇姿とその静寂な山域。
Mt. Assiniboine バックパックハイキング

私の歩いたルートを紹介しています。
Sunshine Villageから入山して、Og lakeでテント泊。翌日Assiniboine Lodgeへ。その後、Mt. Cautley, Nub Peakに登り、Magog Lakeでテント泊。3日目にAssiniboine LodgeからヘリでMount Shark heli padに下山しました。
Rui’s Memo
難易度:★★★★☆
道は歩きやすく、整備されています。ベアカントリーであることを意識して。
体力度:★★★★★
キャンプする場合には、自分でギアを背負っていきます。重い荷物を持って長距離歩ける体力が必要です。
おすすめ度:★★★★★
徐々に近づき、最後に仰ぎ見る山の姿は圧巻。
基本情報
| 場所 | カナダ・ブリティッシュコロンビア州 カナディアンロッキー、Mt .Assiniboine州立公園 | ||
|---|---|---|---|
| 標高 | Mt. Assiniboine 3,618m ルートは凡そ2,000m付近に位置します | ||
| 距離 | 全長52km (Sunshine VillageからAssiniboine Lodgeまで約30km) | ||
| 日数 | 2泊3日 | ||
| 宿泊 | Og Lake / Magog Lake | ||
| 入山 | Sunshine Village | ||
| 下山 | Helicopter → Mt. Shark | ||
事前にAllTrailsで『Assiniboine』と検索してエリア周辺のマップをダウンロードしておくと安心です。
ベストシーズン
7〜9月が夏のベストシーズン。キャンプ場のオープン期間も夏の間だけになります。
私が歩いたのは2024年9月2〜4日。道も歩きやすく、雪もありませんでした。
6〜7月はまだ雪が残っている可能性があります。
Mt. Assiniboineへのアクセス|徒歩・ヘリでの入山方法
Mt. Assiniboineエリアへのアクセス方法は、大きく分けてSunshine Villageから歩いて入山する方法、Mount Sharkから歩いて入山する方法、ヘリコプターを利用する方法があります。
行きと帰りで同じ方法を選ぶ必要はなく、歩きとヘリを組み合わせることもできます。私はSunshine Villageから歩いて入山し、帰りはMt. AssiniboineからMount Sharkまでヘリコプターで下山しました。
日程や体力、歩きたいルートに合わせて、入山・下山方法を組み合わせて計画するのがおすすめです。
Sunshine Village|アクセス・駐車場
| アクセス | バンフの街から車で約20分。夏季はバンフ市内からSunshine Villageまで無料シャトルバスも運行しているため、車がなくてもアクセスできます。 | ||
|---|---|---|---|
| 登山口 | Sunshine Villageのゴンドラで上がり、その後リフトへ乗り継ぎます。そこからMt. Assiniboine方面へスタート。 | ||
| 駐車場 | Sunshine Villageの駐車場を利用できます。 | ||
| トイレ | ゴンドラ乗り場の施設内にトイレがあります。出発前に済ませておくのがおすすめです。 | ||
Google Mapはこちら
レンタカーの予約はTrip.comを利用しました。
Sunshine Villageまで無料シャトルバスが運行
夏季は、バンフの街からSunshine Villageまで無料シャトルバスが運行されています。
今回のようにSunshine Villageから入山し、Mount Shark側へ抜けるルートでは、スタート地点とゴール地点が異なります。そのため、Sunshine Villageに車を置くよりも、バンフからシャトルバスを利用して入山すると便利です。
私はSunshine Villageから入山し、下山はMt. AssiniboineからヘリコプターでMount Sharkへ。Mount SharkからCanmoreまでは、事前に送迎を手配しました。
無料シャトルの運行期間や時刻は変更されることがあるため、出発前にSunshine Village公式サイトで最新情報を確認してください。
Mount Shark helipad|アクセス・駐車場
反対側、Mount Sharkの登山口から入山することもできます。また、へりアウトした場合にはMount Shark helipadに降りてきます。
Mount Sharkからは公共shuttle等はないので、チャーターバス等を手配する必要があります。私は友人に迎えにきてもらいました。
ヘリコプターの予約
Mt. Assiniboineへは、Mount SharkまたはCanmoreからヘリコプターでアクセスすることもできます。
私はSunshine Villageから歩いて入山し、帰りはMt. AssiniboineからMount Sharkまでヘリコプターで下山しました。
(Canmore行きは人気で予約が取れませんでした。)
ヘリを使うなら、運航日を先にチェック
夏季のヘリコプターは毎日運航しているわけではなく、運航曜日が決まっています。
そのため、ヘリで入山・下山する予定なら、まずヘリの運航日を確認してからキャンプの日程を組むのがおすすめです。
また、キャンパーがオンラインでヘリを予約するには、Lake MagogまたはOg Lakeなど、Mt. Assiniboine Provincial Park内の対象キャンプ場の予約確認番号が必要です。
私のように「Sunshine Villageから歩いて入り、ヘリでMount Sharkへ下山」という組み合わせも可能なので、歩く距離を短くしたい場合や、限られた日程でAssiniboineを楽しみたい場合にも便利です。
ヘリ運行の詳細はAssiniboine Lodge公式サイトで最新情報を確認してください。
Assiniboine trailのキャンプ場
Mt. Assiniboineをテント泊で歩く場合、まず検討しておきたいのがどのキャンプ場に宿泊するか。
行程上のキャンプ場は、次の3ヶ所です。
- Magog Lake Campground:40サイト
- Og Lake Campground:10サイト
- Porcupine Campground:10サイト
Sunshine Villageから各キャンプ場までの距離
Sunshine VillageからMt. Assiniboineへ向かう場合、途中のキャンプ地としてPorcupine CampgroundとOg Lake Campgroundがあります。Magog Lake CampgroundはAssiniboine Lodgeの側に位置するキャンプ場です。
| キャンプ場 | Sunshine Villageからの距離 |
|---|---|
| Porcupine Campground | 約13km |
| Og Lake Campground | 約22km |
| Magog Lake Campground | 約29km |
PorcupineとOg Lakeどっちに泊まる?
初日の距離を短くしたい場合は、Porcupine Campgroundに1泊して、翌日にMagog Lakeを目指す行程がおすすめです。
Sunshine VillageからPorcupineまでは約13km。Og Lakeまで一気に歩くより、初日の距離をかなり短くできます。
ただし、Porcupine CampgroundはCitadel PassからGolden Valley側へ大きく下ったところにあります。そのため、キャンプ場へ向かって一度標高を下げ、翌日はAssiniboine方面へ再び登り返す必要があります。
一方、Porcupineへ下りずに斜面をトラバースしてValley of the Rocksへ進めば、大きな下降と登り返しを避けてOg Lakeへ向かうことができます。
私はこのルートを選び、初日にSunshine VillageからOg Lakeまで約22km歩きました。
テント泊装備を背負って22km歩くので楽な行程ではありませんが、Porcupineへ下りて翌日に登り返すよりも、私にはこちらの方が歩きやすいと感じました。Og Lakeまで進んでおけば、翌日のMagog Lakeまでは約6〜7km。私の場合は2泊3日という短い日程だったので、初日に距離を稼いでおけたのもよかったです。
距離を短く分けて歩きたいならPorcupine、初日に長く歩けるならOg Lake。
Porcupine泊は初日の負担を抑えられる一方、下降と翌日の登り返しがあります。Og Lake泊は初日の距離が長くなるので、自分の体力や荷物の重さ、日程に合わせて選ぶのがおすすめです。
キャンプ場の予約
ピークシーズンは事前予約が必要で、予約はBC Parksの予約サイトから行います。
Magog LakeとOg Lakeは特に人気が高く、希望する日がすでに埋まっていることもあります。
私は2024年9月2〜4日の2泊3日で、Og Lakeに1泊、Magog Lakeに1泊しました。
予約したのは出発の約1か月前。すでに空いているサイトが少なかったため、毎日予約サイトを確認し、キャンセルで出た空きを拾って予約しました。希望の日が満サイトでも、キャンセルで空きが出ることがあります。日程に余裕がある場合は、諦めずにこまめにチェックしてみるのもおすすめです。
ヘリを利用するならキャンプ場を先に予約
キャンパーがヘリコプターをオンライン予約する際には、Magog LakeやOg Lakeなどキャンプサイトの予約確認番号が必要になります。そのため、キャンプ場を予約 → ヘリコプターを予約の順番で旅程を組むとスムーズです。
予約はBC Parks の予約サイトから
予約画面ではBackcountryのタブを選びます。次に、ParkでMount Assiniboineを選択してください。

日付、人数、サイト数を入れて検索するとMount Assiniboineエリアのキャンプ場の空室状況が確認できます。

カレンダーを選択すると、空いている日を確認することができます。
空いていればそのまま選択し、購入画面へと進みます。

登山レポ
- 登山日:2024年9月2~4日 ☀️
- 所要時間:2泊3日
Day 1| Sunshine Village → Og Lake
バンフの街からでている無料シャトルバスを利用し、サンシャイン・ビレッジ・ゴンドラへ。ここからゴンドラとリフトを乗り継ぎ、一気に標高2400m付近まで上がります。
9:00 Sunshine Villageを出発

遥か彼方にMt. Assiniboineが見えます。あそこまで歩くのかと思うと、胸が高鳴る。

久しぶりのテント泊。荷物が重い…!Lord of the Ringsの世界を思い出しながらひたすら歩いてました。
16:00 Og Lake Campground
7時間のハイキングを終え、無事に1日目のキャンプ場まで辿り着きました。
もうあんなに近くに見える。でも、まだまだ遠い。

空いているテントサイトを早いもの順で選べます。(要予約)
近くに湖もあり、水を補給できます。(飲むにはあまり綺麗ではないので、フィルターやタブレットがあった方がいいです。)
とても気持ちのいいキャンプ場でした。今日の夜ご飯は札幌一番味噌ラーメン♡
Day 2|Og Lake → Lake Magog → Mt. Cautley
6:30 Og Lakeを出発
早起きしてちょっとまだ暗がりの中出発。少しずつ雲海が引いていく。

ようやく太陽が出てきてくれました。朝ってこの世界で一番美しいんじゃないかと思うほど、綺麗な光景でした。

この丘を越えたら、もうLake Magogです。あともう少し。

8:30 Lake Magog campgroundへ
ついに眼前のAssiniboineです。なんて、美しい。

ここで先に1日早く入山していた友人と合流しました。彼らのテントを探します。キャンプ場はなんだか迷路みたい。

荷物を置いて、軽い荷物だけ持ってMt. Cautleyを目指します。
10:00 Lake Magogを出発、 Mt. Cautleyへ
Lake MagogからMt. Cautleyへ。前半はGPSと地図を頼りにオフトレイルを歩きます。
Hello Bear!
森を抜けるまでは、トレイルのない道を進むのがちょっと大変でした。ベアに怯えながら、みんなで常にベアコール。

なかなか登ってきました。キャンプ場やロッジのあたりが小さく見えます。マーモットのお尻も。

最後はちょっとガレ道。

13:30 Mt. Cautley山頂

さらに奥の山々も見える。なんて、美しい。

隠れた秘境。山々の奥にはこんなに美しい世界が広がっていて、奥の奥まで山々が続いてる。
世界って見えてないけど、ほんとはもっともっと美しいんだろうな。
16:00 Assiniboine LodgeでAfternoon Tea
下山してアシニボインロッジまで降りてきました。ロッジでは4時から5時までの1時間だけ、キャンプ場利用者にもAfternoon Teaを開いてくれます。これを楽しみに頑張ったといっても過言ではない。

16時前にはたくさんの人が集まってきていました。
お茶やケーキのほかに、ワインやビールも。ロッジオリジナルグッズも販売されてます。私も記念に購入しました。

美味しい!こんなに絶景のテラス席なんて他にない。

帰り道、カナディアンロッキーでもよく見られるSnowshoe hare(カンジキウサギ)に出会いました。

Day 3|Nub Peak → Helicopter → Mt. Shark
4:30 Lake Magog campgroundを出発、Nub Peakへ
今日は早起きして、Nub Peakへ。山頂で日の出を見る作戦です。樹林帯を抜けた後はガレ場をひたすら登ります。

だんだん、空が明るんできました。日の出前に山頂に到着できそうです。
7:00 Nub Peak 山頂で朝日を迎える
山頂ではたくさんの雷鳥がお出迎えしてくれました。一緒に日の出を迎えます。

世界が始まるこの瞬間が大好き。

帰り道はThe Nubletを通る道から。そこから見るアシニボインは圧巻です。
9:00 Magog Lake Campgroundへ
キャンプ場へ戻ってテントを撤収。下山のヘリはアシニボインロッジで受付です。
ヘリは当日に自分の時間が紙で張り出されるシステムです。私たちは11時半の便でした。
ヘリに積む荷物を預けたら、後はのんびり最後のひと時を楽しみました。
11:30 ヘリコプターでMt. Sharkへ

いよいよ、私たちの番です。まだまだいたい気持ちもありますが、ヘリで下山もなんだか楽しみ。
10分程のあっという間にMt. Shark Helipadまで降りていました。
装備メモ|私のパッキングリスト
今回の2泊3日のMt. Assiniboine縦走で、実際に持っていった装備をまとめました。
気づけば10年以上使っているものも多く、すでに廃番になっているモデルもあります。それでも今も山に持っていく、お気に入りの道具たちです。
テント泊では装備が増える分、軽さだけでなく、自分の体に合っていることや使い慣れていることも大切。これから装備を揃える方の参考になれば嬉しいです。
バックパック|モンベル ZERO POINT 30L
私はもう10年以上モンベルのZERO POINT 30Lを愛用しています。
ただ、絶対に30L以上入ります。少なくみても45L以上。
テント泊縦走の時には、フィット感と収納のしやすさがとっても大事。
自分に合ったものを持って行きましょう。
テント|モンベル ステラリッジ2
テントもモンベルのステラリッジ2をずっと使っています。
軽くて、組み立てが簡単で、収納時にも圧縮がすごく楽なので、お気に入りです。

サイズや用途によって必要なものだけを揃えられるところも魅力です。
寝袋|ISUKA Air 450X
3シーズン用の寝袋だけど、ちょっと寒がりな方や女性におすすめ。厚めのスリーシーズンで、夏の北アルプスなどでもよく使っていました。
私が10年以上使っているのは旧モデル「Air 450X」。現在は後継モデルの「Air Plus 450」が販売されています。
シュラフメーカーだけあって、品質はとても良いです。公式サイトからはこだわりが伝わります。
マット|サーマレストZライトソル
スリーピングマットはエアマットの方が快適ですが、テント泊縦走となったら軽さがとっても大事。
私は折り畳んだ3枚分くらいを切り離して、ちょっとした休憩ではその小さいマットの方だけを利用しています。
気軽に使えるのでとっても便利。ホームセンターでよく見かけるアルミマットに比べて断然暖かくて快適です。
レインウェア|モンベル ストームクルーザー
またモンベル?って自分でも思ってしまいましたが、モンベルのストームクルーザーは圧倒的なコスパ。他のアウトドアブランドではこの価格帯は見たことがありません。
それでいて防水性や透湿性といった機能もしっかり備わっています。
防寒着1|Mountain HardwearのMonkey Fleece Jacket
この着心地はもう他のものより圧倒的でした。私はベストも持っています。
防寒着2|Milletのダウンジャケット
これも10年以上前に購入しましたが、いまだに一番よく使います。
アルパイン仕様で、撥水加工もされたモデルでしたが、さすがにもう撥水はしてくれません。でもお気に入りです。
食料 2泊3日分
行動食にはトレイルミックスが食べやすくて好きなので、いつも携行しています。
最近のお気に入りはバナナチップスとドライパイナップル。疲れた時も食べやすいです。

水と浄水器
水はキャンプ場で補給できますが、飲む前にフィルターや浄水タブレットなどで処理が必要です。
水を持ち歩くには、やっぱりプラティパスが便利。手を洗ったり、ちょっとお湯を沸かしたりするときにも使いやすく、テント泊では重宝しています。
歩きながらこまめに水分補給したいなら、ザックを下ろさずに飲めるハイドレーションタイプもおすすめです。
トレッキングポール
Mt. CautleyとNub Peakは山頂付近がガレ場(=岩がゴロゴロしていて滑りやすい場所)なので、トレッキングポールがあると歩きやすいです。特に下りは膝の負担軽減になります。
日焼け対策グッズ|帽子とサングラス
真夏のカナディアンロッキーは晴れの日も多く、日照時間も長いため、強い日差しにさらされます。日差しにさらされることで体力も消耗するので、帽子やサングラスは使用しましょう。
ベアスプレー
カナディアンロッキーはベアカントリー。特に、アシニボインのエリアはグリズリーの目撃情報をよく耳にします。
必ず携行するようにしましょう。
ベアスプレーはバンフやキャンモアのホテルやショップでのレンタルもできます。
山旅のヒント
- キャンプ場は早めに予約。満室でもキャンセルが出ることがあります。
- Og Lakeまで1日で進めばPorcupineの谷への下降・登り返しを省けますが、1日の行動距離は長くなる。
- Lake Magog周辺でも数日遊べるので、余裕があれば滞在日数を増やすのもおすすめ。
- バックカントリーなのでベアスプレーを携行。
- オフラインマップを事前に準備。
- ヘリを利用する場合は運航日・予約方法を事前に確認。
- Mt. Cautleyは慣れていない人はオフトレイルです。不安な方は必ずガイドの同行を。
- アシニボインロッジのAfternoon Teaはカードが使えない時に備えて現金を持って行くと安心です。
バックカントリーはいつも以上にリスクがあります。自己責任の認識を持ってしっかり準備してください。
歩いて見つけたふとした景色を
最後に、Mt. Assiniboineを歩いて感じたこと。
Lake Magogに辿り着くまでに見た景色、朝日に照らされる瞬間、どんどん迫り来るアシニボイン。
どこで心に残る景色に出会えるかなんて、いつも誰にもわかりません。
自分で歩いた場所にしかないものがきっとあるはず。
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