「ビジターレコードの状態で一度カナダを出たら、もう戻れないかもしれない」
そんな話を聞いたことありませんか?
ワーキングホリデーを終えてビジターとして滞在を延長していた私は、ヨーロッパ圏とアメリカへの旅行を計画しました。滞在期限は数ヶ月残っていたものの、周りからは「今のステータスだと再入国は保証されないよ」、ネットでも「保証されない」と不安は募るばかり。
結果的に、私は無事にカナダに再入国することができました。
この記事では、私が実際にどんな理由で出国したのか、どんな準備をしたのか、再入国時に何を聞かれたのかをお伝えします。今ビジター滞在中で出国に迷っている方の参考になれば嬉しいです。
ビジター滞在中でも海外旅行できる?
ワーキングホリデーのビザが終了したあと、私はビジターレコード(Visitor Record)を申請し、延長してカナダに滞在していました。
観光目的という立ち位置での滞在許可なので、現地で働くことはできません。ただ、バンフはこれからが最高の季節!ということでもう少し滞在したかったのです。
そこにはカナダ近隣諸国への旅行にも行きたいという気持ちもありました。だって、時間もあるし、日本に比べてカナダからだとヨーロッパやアメリカにはとっても行きやすい。
つまり、私の場合は純粋に旅行目的の出国です。
出国前に確認・準備したこと|ESTA申請
ビジターレコードでの滞在中に出国することはできるのか。
まずはIRCC(カナダ移民局)の公式情報を確認しました。
書かれていたのは「再入国が保証されるわけではない」ということ。
つまり、入国審査官の判断によるというのが結論です。
色々調べてみると、再入国できないといわれる理由は不法就労が疑われることが原因みたい。ということは、きちんと状況を説明すれば入国できない理由などない、ということです。それならきっと大丈夫だ、というのが私の結論でした。
実際、周りの日本人は再入国できないって聞いたことあるよという人もちらほらいたのですが、カナダ人や他国の友人に聞いてみると、そんな話は聞いたことがないとみんな言うので、それも安心に繋がりました。
とはいえ、入国審査官にきちんと説明する必要があります。そのため、私は以下の書類を用意しました。
- ビジターレコード(発行された許可レター)
- 銀行の残高証明(カナダ滞在中に困らない金額、念のためプリントコピーして書類を用意)
- カナダ国内の滞在先の住所と連絡先の控え(→カナダの運転免許証に住所の記載有)
- 出国の目的が明確にわかる旅程表やフライト情報(携帯でスクリーンショットを画像保存)
私はまだカナダから日本へのフライトを取っていなかったのですが、もし予定が決まっていればそれがあると尚良さそうです。
- カナダを出る航空券(帰国便)の情報
そうそう、ビジターレコードは入国許可ではなく、あくまで滞在を許可するものです。そのため、ビザなしの入国ということになるのでESTA(電子渡航認証)の申請が必要でした。
実際のルート
アイスランド旅行の後にそのままラスベガスも旅行してしまおう、というプランです。
- 出発地:カルガリー国際空港(カナダ)
- 訪問先1:ケプラヴィーク国際空港(アイスランド)
- 乗継:カルガリー国際空港(カナダ)
- 訪問先2:ハリーリード国際空港(アメリカ・ラスベガス)
- 乗継・再入国:バンクーバー国際空港(カナダ)
- 帰着地:カルガリー国際空港(カナダ)
再入国できないのでは?という話を聞いた時に後悔することになったのですが、私のルートだとカナダへの入国が乗継でも発生するため、2回も入国審査がある経路になってしまいました。
ちなみにカルガリー空港を経由してアメリカに入国する場合はカルガリー空港で入国審査が行われます。カナダへの入国かと思ったら、アメリカ入国の審査でもあったみたいです。アメリカでは空港到着後、何の審査もなくそのまま外に出られました。(ちなみに乗り継ぎの場合もESTAが必要です。アメリカ入国の方はETAをお忘れなく!)

いつも複数航空会社を比較できるTrip.comで最安の便を探しています。5つの航空券がひとまとめに見れて便利でした。カルガリーまでの便とラスベガスまでの便がCAD $50しか違わなかったのでこのプランにしました。
カナダ再入国の流れと審査官とのやり取り
最初にパスポートとビジターレコードを提出しました。



何の目的でカナダに入国するの?



バンフに1年ほど住んでいて、短期の旅行に行っていただけだから、ただそこに帰るだけです。
(乗り継ぎの場合)だけど、今回は乗り継ぎのための入国です。



バンフで何をしてたの?帰って何をするの?



先月まではワーキングホリデープログラムで1年ずっと働いていて、それが終わったから、今はカナダでの滞在や旅行を楽しみたいです。



どこで働いてたの?今は働いてるの?今後働く予定なの?



バンフのアウトドアショップとレストランで働いていました。今はもう就労許可がないから働いてないし、今後働く予定もないです。



カナダに友達や家族はいる?



家族はいないけど、バンフに友達がいます。



That makes sense!
アイスランド/アメリカへの滞在の目的と日数は?



どちらも観光です。それぞれ8日間と3日間です。



日本へはいつ帰るの?飛行機のチケットはある?



まだフライトは取っていないけど、夏が終わったら帰る予定です。



Alright! You’re all set! Have a nice trip!
結果:無事に再入国できました!
どちらの入国審査も主にこの内容で、数分で審査は終了しました。
残高証明や他のフライトチケットなどを見せることもなく、使用したのはビジターレコードだけでした。
そうそう、これは入国審査ではないのですが、アイスランドの空港で出国ゲートを通り搭乗を待つ列で不意にカナダへの入国の目的は?など入国審査のような質問をいくつかされました。
その時にESTAの証明をみせろといわれてパスポートに紐づいているはずだから通常そんな質問をされるはずもないと準備もしておらず焦りました…!ESTA承認のEmailを見せてなんとかなりましたが。
ちょっと思ったこと
私も実際に再入国するまではやっぱりどこか不安でした。今思うと恐れるものではありませんし、間違ったことをしていなければ何も困ることはありません。
入国できないかも…と不安になる気持ち、すごく分かります。でも、大丈夫です!
とにかく正直に話す
審査官は意地悪ではありません。しっかり説明できれば、何の問題もありません。実際とてもフレンドリーでした。ビジターレコードでの滞在中に海外旅行に行くことは悪いことではないし、そのまま正直に話せば大丈夫です。
大事なのは不法就労、不法滞在でないこと。
とはいえ、しっかり説明が必要になるので英語が不安な方はそこだけは丸暗記するくらいにしておくと良いかなと思います。
ビジターレコードは毎回見せる
ビジターレコードを最初に見せると話をすぐに理解してもらえました。乗り継ぎの時などいらないのではと思ったりもしたのですが、一見ここは関係ないと思う場所でも全てを説明した方が安心です。
ちなみに、一度出国すると観光VISAでの入国になるため、滞在許可期間が入国から6ヶ月になるかもしれないと思っていたのですが、ビジターレコードの期間がそのまま有効になりました。私の場合はビジターレコードの有効期限の方が長く、そのまま約10ヶ月先が期限となりました。
(ワーホリからの滞在延長は最長6ヶ月といわれてますが、私の場合は1年許可が下りていました。)
Wi-Fiはどの空港も問題なく使用できた
フライトチケットの情報などを見せるようにいわれることはありませんでしたが、どの空港でもWi-Fiがフリーで使い方も簡単なので、もし聞かれたときにスマホに情報やチケットがあればそれを見せることも可能です。(心配な方は紙で用意しておきましょう。)
実際私もESTAの証明を見せてといわれた時に、Wi-Fiに繋いでいたのでEmailを検索することができました。
まとめ|ビジター滞在中も旅行を楽しもう!
私の場合は何の問題もありませんでした。もちろん、再入国が“必ず”許可されるとは限らないし、判断は入国審査官によって異なります。しっかり準備して正確に伝えることが大切です。
この記事が、ビジター滞在中に出国を考えている方の参考になれば幸いです。
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